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警備員の研修/新任教育・現任教育について
2021年4月26日

はじめに

警備の仕事に就くにあたって必要な知識は研修で学ぶことになります。
入社してから受ける研修を「新任教育」、すでに警備員として働いている人が年1回受ける研修を「現任教育」といいます。

ここでは警備員になったら雇用形態を問わず必ず受けることになるこれらの研修についてご紹介します。

新任教育の時間・内容について

アルバイトや正社員といった雇用形態に関わらず、入社したらまず受けることになる研修が「新任教育」です。
大抵は3日間ほどの日程で、集中的に研修を行います。

 

「基本教育」「業務別教育」の2つで構成されており、基本教育ではどの種類の警備業務にも共通する知識を、業務別教育では警備業務ごとに異なる知識を学びます。

基本教育と業務別教育の両方を合わせて、20時間以上受講することが警備業法で義務付けられています。

基本教育

基本教育では、警備業に関わる法律知識や、トラブルに対処する方法、護身用具の使い方、応急の措置に関することなど、どの種類の警備にも共通する警備員の基本について学びます。
テキストやDVDを使って学習する座学と、敬礼や駆け足といった基本的な動作や護身用具の使い方を覚え、大きな声を出す訓練などがある実技で構成されています。

 

具体的には
・警備業務実施の基本原則について
・警備員の資質の向上について
・警備業法その他警備業務の適正な実施に必要な法令について
・事故発生時における警察機関への連絡、その他応急措置について(負傷者の搬送、回復体位、心肺蘇生法の手順など)
・警戒杖や警戒棒といった護身用具の使用方法と護身術について

 

以上のことを学びます。

 

警備員として現場で働くうえで基本となる知識です。

業務別教育

業務別教育では、勤務につく現場で実地教育を受けることもあります。
業務別という名前の通り、1号警備(施設警備)なら大型商業施設や病院などでの警備を、2号警備(交通誘導警備、雑踏警備)なら工事現場やイベント会場での警備について、というように、警備の種類によって教育内容が違います。

 

実際の業務内容に沿った警備において必要な専門知識や技能について、警備員を指導できる資格を持った警備員指導教育責任者や先輩警備員に教えられながら学習します。

具体的には施設警備の場合

・警備業務対象施設における人または車両などの出入りの管理の方法について
・巡回の方法について(施錠の方法、鍵の取り扱いなど)
・警報装置その他当該警備業務を実施するために使用する機器の使用方法について
・不審者または不審な物件を発見した場合に取るべき措置について
・その他当該警備業務を適正に実施するために必要な知識や技能について

以上のことを学びます。

 

新任教育の業務別教育では、実施される業務別教育の1/2の教育時間数(上限5時間)は、これから実際に働く現場で実地教育を受けることもあります。

新任教育中の給与ですが、新任教育中も最低賃金以上の給与が支払われることが義務付けられています。

現任教育の時間・内容について

次に現任教育についてです。

 

すでに警備員として現場で働いて経験を積んでからも、1年ごとに1回、10時間以上の研修を受けることが警備業法で定められています。

 

この研修を「現任教育」といいます。

 

新任教育と違い研修時間は大幅に短いですが、現任教育の場合も新任教育と同様に「基本教育」「業務別教育」の2つで構成されています。

 

警備に関係してくる法律が新たに変更される可能性があるため、現任教育では法律の改正点など新しい知識も習得します。
こうして定期的に研修を受けることで、警備の知識と技術を向上させているのです。

資格を持っている、警備員経験がある場合は教育時間が短くなる

資格を何も持っていない場合や警備未経験で警備員としての仕事を始める場合は、新任教育を20時間以上、現任教育を1年ごとに1回10時間以上受けることが定められています。

 

しかし、警備業務検定、警備員指導教育責任者などの警備員資格を持っている人は一部の教育時間が短縮もしくは免除になる場合があります。

 

例えば、1号警備の警備業務検定1級の合格証明書を交付された人が1号警備業務に就く場合、新任教育も現任教育も基本教育・業務別教育併せて免除になります。
1号警備の警備業務検定1級の合格証明書を交付された人が1号警備以外に就く場合、新任教育と現任教育の基本教育は免除になり、業務別教育については、新任教育の場合は10時間以上、現任教育の場合は6時間以上と通常より短縮されます。

 

また、警備業務経験者の場合は教育時間が通常より短くなります。

最近3年間のうち警備業務を経験した期間が1年以上ある場合は経験者とみなされ、同じ業務に就く場合、通常は新任教育が20時間以上のところ、基本教育・業務別教育を併せて7時間以上と短縮されます。

元警察官(通算1年以上その職にあった場合)も警備経験者としてみなされますので、新任教育は基本教育・業務別教育を併せて13時間以上になります。

 

詳しくは以下のサイトをご参照ください。

警視庁:警備員に対する教育時間
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/education_time.html

 

まとめ

警備員の仕事は、お客様や業務を通じて関わる方々に安全と安心を提供する大切な仕事です。
特別な資格がなく未経験でも警備員になる事は出来ますが、だからこそ法律で定められた研修を受ける必要があります。

警備員になってからも定期的に研修を受けることで、警備業務全体の質の向上に繋がっているのです。