会社の存続のためのM&A

経営者の後継者がいる会社

事業承継を問題なく進めていくためには、現株式を株主(主に代表者が多い)から後継者に譲り渡す必要があります。

代表取締役(社長)という肩書を譲る事が事業承継ではありません。

株式譲渡が完結しなければ事業承継がなされません。

すなわち事業承継が成されていないので、会社存続の危機という事になります。

後継者がいるのであれば、株式譲渡に関しての準備を整える必要があります。

この情報は別記事で詳しく案内します。

 

中小企業の事業承継における後継者不足問題

日本企業のおよそ98%が中小零細企業です。

少々古いデータとなりますが、2018年発表の「経済センサス-活動調査」によると

2016年の企業数は386万社となっています。

実に379万社が中小零細企業となり、この多くの企業が後継者不足に悩んでおります。

後継者不足からの【大廃業時代】がすぐ足元まで迫っている状態なのです。

経済産業省の試算でこのまま後継者問題が解決しなければ、2025年頃までに最大で650万人の雇用と、約22兆円のGDP(国内総生産)が失われるとされています。

 

警備における現状

令和4年発表の警備業法第4条に基づく認定業者は、

10,359社となっております。

(令和2年の警備業の売上高は約3兆5,000億円)

売上上位の100番目あたりの売上が約25億円となっていますので、

警備業においては、99%の会社が中小零細企業に当てはまる事になります。

我々警備業における事業承継問題は、待ったなしで迫り来ている由々しき問題です。

 

後継者がいない場合

後継者がいなくて事業承継が成されない場合、選択肢は2つに一つしか残りません。

①MAによる株式譲渡(合併を含む)

②廃業

 

事業承継に意識が薄い経営者は、この問題についてさほど重要視しておりません。

その要因は

「まだ今すぐの課題ではないから~」

「いざとなったらどうにかなるさ」

という楽観さからくるものでしょう。

多くの企業が事業承継で悩んでおります。

警備業にもこの問題がすぐそこにまで迫っていることを努々忘れてはいけません。

 

 

警備業における後継者資質

警備業においての後継者とはどのような資質が求められるのでしょうか。

一般的には年商3億円前後の企業が多いとされています。

隊員数に置き換えますと50~80名程度かと推測されます。

そうすると経営者が行っている業務は、

・管理社員の稟議対応

・管理者のケア

・ファイナンス業務

・税理士などの士業対応

・決算業務

・主要取引先へのトップ営業

・重大事案の対応

などが例として挙げられます。

 

今までこれらの業務を引き継げていないのですから、これらの業務を1~2年で現経営者のように仕上げるのは困難ですね。

つまり今から準備して早すぎる事は何もありません。

 

MAという選択肢が大切

つまりここでMAという選択肢が浮上します。

後継者がいなくて、会社を存続させたい経営者の選択はこれしかないと言っても過言ではありません。

MAには合併、買収、会社分割の3つがあります。

警備業でのMAで一番オーソドックスな手法は【買収】です。

年配の方には【買収】というイメージが敵対的というようなネガティブな印象を持っている方が多いです。

買収と言いましても【株式譲渡】【事業買収】といいまして、これは両社同席の立場です。買い手が売り手がと、どちらが優位というものではありません。

両社の立ち位置は違えど、目標や目的は同じなのです。

 

MA仲介会社の言いなりになるな!

買い手の立場で注意しなければならないのは、

MA仲介会社の言いなりになってはいけないという事です。

やったことがないからという謙った気持ちで、MAは上手くいく訳がありません。

買い手は買ってからがスタートです。

売り手は売るのがゴールです。

ここに両社の大きな隔たりがあることを理解して下さい。

警備業に関してはあなたの方が、仲介会社よりも絶対にプロです。

決して言いなりになることなく、ご自分の経験値を信じて下さい!

M&Aにおける買い手のデメリット

M&Aで買収を行う買い手には、主に以下のような7つのデメリットがあります。

1.従業員同士で摩擦が生じる
2.組織文化の統合に時間とコストがかかる
3.重大なリスクが表面化する
4.期待したシナジー効果が得られない
5.のれんの減損リスク
6.多額の資金が必要
7.許認可を承継できず事業を継続できない

*のれんの減損が起こる主な理由は、「買収価格が高すぎた」あるいは「想定していた利益が生み出せていない」

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