警備業の忙しい時期はいつ?繁忙期と閑散期について

はじめに

警備員の仕事を探している方は、忙しい時期(繁忙期)がいつなのか前もって知っておきたいと思われるかもしれません。

警備の仕事には、施設を警備する「施設警備」、工事現場などを警備する「交通誘導警備」、お祭りやイベントなどを警備する「雑踏警備」というように、様々な種類の業務があります。

そのため、繁忙期・閑散期は業務内容や現場によって異なります。

 

今回は、警備の仕事で一般的に「繁忙期」「閑散期」と呼ばれる時期について解説していきたいと思います。

 

繁忙期・閑散期は現場によって異なる

警備の仕事では、繁忙期・閑散期は業務の種類や現場によって異なります。

 

施設警備の場合

「施設警備」は1号業務といわれ、主に商業施設やテーマパーク、ホテルやオフィスビルなどの施設内に常駐して、建物や施設駐車場の管理を行う業務です。

施設警備の場合、施設の種類によって繁忙期が異なります。

 

<繁忙期>

ショッピングモールなどの商業施設や遊園地などのテーマパークは、大型連休の家族連れや長期休みの学生が増える時期

・春休み(3月末)

・ゴールデンウィーク(4月末~5月初め)

・夏休み、お盆(7月~8月)

・冬休み、年末年始(12~1月)

が繁忙期といわれます。

 

また、

・夏季(7~8月頃)海やプールなど

・冬季(11月~3月頃)スキー場など雪山

が繁忙期になります。

リゾート地の場合、シーズン中は忙しいですが、オフシーズンになり施設自体が閉鎖される場合は、警備の仕事も終了します。

 

<繁忙期がない>

病院やマンション、オフィスビルなどは、施設に対して1日に必要な警備員の数が決まっているところがほとんどです。

特別なイベントを行わない施設での警備は、1年を通して人の流れがほぼ一定のため、繁忙期や閑散期はないといっていいかもしれません。

 

交通誘導警備の場合

「交通誘導警備」は「雑踏警備」と合わせて2号業務といわれます。

道路工事・建設工事のような工事現場などで人や車両の通行を誘導する業務です。

工事現場の交通誘導の場合、はっきりと繁忙期と閑散期が分かれています。

 

 

<繁忙期>

道路工事の場合、

・11月〜3月

の年末や年度末を含む時期に、国や地方自治体がその年の予算を消化するため、公共事業の工事が特に増えます。

大規模な工事がこの時期に集中して行われる分、警備員の人数も必要になります。

 

建設工事の現場は、年末や年度末に公共工事などが行われる場合もありますが、一般の会社と同じようにお盆や年末年始は休みになることも多いです。

 

<閑散期>

・4月~5月初め

国や地方自治体の予算が決まっていないため、繁忙期に比べて工事の件数が減ります。

そのため、警備の仕事も少なくなります。

 

雑踏警備の場合

「雑踏警備」は「交通誘導警備」と合わせて2号業務といわれます。

お祭りやイベントなど多数の人が込み合う場所で、交通誘導や入退場整理を行う業務です。

雑踏警備の場合、イベントがある時期・ない時期で繁忙期と閑散期が分かれます。

 

<繁忙期>

イベントの開催に合わせて警備員が必要とされますが、一般的に

・春休み(3月末)

・ゴールデンウィーク(4月末~5月初め)

・夏休み、お盆(7月~8月)

・冬休み、年末年始(12~1月)

が繁忙期といわれます。

 

特に、お祭りや花火大会、野外コンサートなどが多く開催される

・夏季(7~8月頃)

は1年のうちで最も忙しくなります。

 

<閑散期>

・梅雨の時期(6月頃)や10~11月頃

は仕事が落ち着く傾向があるため、閑散期といえるかもしれません。

 

あらかじめ繁忙期が分かっている現場の仕事では、変形労働時間制を導入しているところもあります。

変形労働時間制とは、週・月・年単位で労働時間を調整する制度のことです。

 

「繁忙期は労働時間を長くする」「閑散期は労働時間を短くする」といった働き方で調整されます。

 

変形労働時間制についてはこちらをご参照下さい。↓

「警備員の変形労働時間制について」

 

閑散期を有効活用

閑散期がある現場で働く場合、空いた時間を有効に活用してみてはどうでしょうか。

 

・しっかり休養する

繁忙期にたくさん働いた分の疲労をとるため、しっかり休養することも大切です。次の勤務に向けて体力を回復させましょう。

 

・仕事の経験を積む

一般的に、繁忙期の前に求人は増える傾向にあります。繁忙期で仕事の件数が増えるため、多くの人手が必要になるからです。

未経験者の場合、閑散期のうちに働き始めて、繁忙期の前に少しでも経験を積んでおくのがおすすめです。

 

・資格の勉強をする

繁忙期には、資格の勉強をする時間をとることが難しいかもしれません。

閑散期の空き時間で、スキルアップのため資格について勉強をするのもよいでしょう。

 

まとめ

警備業では、繁忙期・閑散期は業務内容や現場によって異なります。

繁忙期がある現場、1年を通して仕事の波がない現場もあります。

 

商業施設などの施設警備やイベントなどの雑踏警備は、大型連休(GWなど)や長期休み(春休み・夏休み・冬休みなど)が繁忙期といわれます。

 

道路工事の交通誘導は、11月~3月が繁忙期にあたります。

 

繁忙期と閑散期がある現場の場合、時期によって収入や働き方が変わってきます。

一般的な目安ではありますが、どのような現場で働きたいか考える際の参考にしてみてください。