警備員の礼式と基本動作

はじめに

皆さんは、警察官や消防隊などが合図と共に一斉に敬礼する姿や、挨拶時に敬礼しているのをテレビ等で見たことはないでしょうか。

 

敬礼とは相手を敬って礼をすることです。

日本では右手をこめかみ辺りにかざす敬礼をよく目にしますが、これは「挙手注目の敬礼」といわれています。

また、「礼式」とは敬意を表す際の法式、つまり礼儀作法のことを指し警察官や消防隊などは敬礼で相手を敬うという礼儀作法が取り入れられています。

 

警備員もそれに準じて敬礼での礼儀作法を研修で学びます。

この記事では、警備員の研修で学ぶ「警備員の礼式と基本動作」について解説します。

警備員の礼式と基本動作

「警備」とは、事故や災害、犯罪などの事変に備え警戒や安全確保を行うことです。

 

警備員は警備のプロとして、商業施設や病院・オフィス、イベントの警備や誘導業務など色々な場所で警備業務を行います。

警備業務中には様々な人と接する機会が多い警備員は礼式の意義を理解し、日頃から訓練を行い身につけます。

正しい礼式を身につけ、身だしなみを整え、立ち居振る舞いに気をつけ社会的信頼を高めることも大切な業務のひとつとなります。

 

警備員研修

警備員として業務に従事する前には正社員、アルバイト問わず、必ず研修を受講しなければならないと警備業法に定められています。

 

研修では、節度ある礼式と基本となる動作を座学と実技で学びます。

新任教育では、「基本教育」と「業務別教育」を20時間以上受講し、警備に必要な法律知識・トラブルの対処法・応急処置・敬礼や駆け足など基本となるものを学びます。

また、業務別教育では実際の勤務場所での実地教育を受けることもあります。

 

警備員経験者であってもスキルアップを目的とし「現任教育」を1年ごとに1回、10時間以上受講することが警備業法に定められています。

現任教育もまた、基本教育と業務別教育で構成されています。

 

では、警備員としての基本となる動作をみていきましょう。

 

警備員の研修についての詳細はコチラをご参照下さい。↓

(警備員の研修/新任教育・現任教育について)

 

 

敬礼(挙手注目の敬礼)

警備員の礼式は敬礼という形で相手に対して敬意を表します。

右手をこめかみ辺りに手をかざし姿勢を正し、脇は90度、足は60度程度開き左手はズボンの縫い目と中指が平行になるよう下ろします。

敬礼をされた警備員は同じように敬礼を返す答礼を行います。

 

基本の姿勢

警備の基本姿勢は「気をつけ」が基本となります。

しっかり足を伸ばし、両足のかかとをつけ45〜60度程度足を開きます。

両手は、指を伸ばして中指とズボンの縫い目が平行になるように伸ばし姿勢を正して立ちます。

 

脱帽・着帽

警備員は帽子を被っていることが多いですが、その帽子を合図と共に脱帽、着帽します。

脱帽の場合は、脱帽の号令で帽子のつばを右手で握り脱帽して気をつけの姿勢をとります。

着帽の場合、脱帽して右手に持っている帽子を、着帽の号令で素早く被ります。

 

方向転換

皆さん、体育の授業等で学んだことがあると思いますが、方向転換の号令では「左向け左」「右向け右」「回れ右」などが基本動作となります。

 

「左向け左」「右向け右」

号令で回転する方のかかとを反対足のつま先を中心として左または右に90度回ります。

反対側の足を軸になる足に引きつけ同一線上に揃え気をつけの姿勢になります。

 

「回れ右」

号令で右足を後ろに引き180度回転します。

回転後、前に出ている右足を左足に揃え気をつけの姿勢になります。

 

休め

休めの号令で足を肩幅(20センチ程度)に開き体重は両足に均等にかけ手を後ろで組みます。

この時、後ろで組んだ手は左手で右手の甲を掴むようにします。

 

この基本動作は警備業に従事する人の基本動作となります。

会社によっては毎朝の朝礼時に訓練する会社もありますのでしっかりと身につけることが大切です。

また、警備員は色々な場所で警備業務を行うため、人と接する機会や目に留まる機会が多くあります。

その際に、基本がしっかりとした警備員の姿が目に留まると礼儀正しい印象になりますし、信頼感を得られます。

 

まとめ

警備の基本動作は上記だけではありません。

この他に、誘導棒の基本動作や誘導旗の基本動作、交通誘導する際の基本動作などたくさんの基本動作があり、警備員は研修でこれらを学び実践に活かしています。

その中で、今回の記事のテーマになっている基本動作は警備業務を行う中でまず最初に覚える基礎的なものになります。

 

警備員の基本動作はどれも覚えてしまえば簡単に思えるかもしれません。

しかし、ふと細かい部分を忘れてしまいがちになります。

これは、警備業に関わらず誰でも当てはまるのではないでしょうか。

意識しなくても身体が覚えているというように、しっかりと身につけておくことが大切ですね。

 

MTテクニカルジャパンでは皆様の安心と安全のニーズに応え、警備の専門家として誇りを持って業務に従事しております。