高速道路のメンテナンスについて

はじめに

車で高速道路を走っていると「作業中」という電光掲示板をよく目にしますが、どのような作業を行なっているのでしょう。

人の移動や物流など、色々な車が絶えずフルスピードで走る高速道路。

その高速道路の安全管理は極めて大切な業務となり、高速道路メンテナンス作業を行う警備員は日々業務に従事しています。

 

では、高速道路メンテナンス業務とはどんな業務なのでしょうか。

この記事では、高速道路のメンテナンス業務についてお話していきたいと思います。

 

高速道路の保全

日頃から巡回を行い、道路の構造物(橋梁、トンネル、大型カルバードなど)の状態を確認し点検しています。

こういった点検は道路の損傷などを早期発見し、長いスパンで良いコンディションを維持するために、速やかに対応することが必要不可欠です。

 

トンネルや橋梁などは法令に基づき5年に1回目視で確認し、破損や不具合が見つかった場合は計画を立て補修をします。

また、重量超過等違反車両は構造物の劣化など悪影響を及ぼすので、取り締まりを行い、常習者には講習会を行うなどの対策をしています。

 

道路の舗装

高速道路の路上は常に平らな状態だと快適に運転することができますが、高速道路は昼夜を問わず大量の車が往来していますので、凹凸のある道だと事故につながりかねません。

そこで、路面補修や事故復旧などメンテナンス業務を行っています。

 

高速道路において舗装は重要なメンテナンスのひとつとなります。

 

路面の補修工事

高速道路では粉塵や土砂等を取り除くために路面清掃車で作業する、人の手でごみを拾うなどの業務も行っています。

また、道路保全のため路面のコンクリートの塩害を防ぐために中性化して劣化を抑えたり、劣化などで剝落しないように保全工事を行っています。

 

計画的な補修工事としては、舗装の打換や剝落の防止、トンネルなどの点検や清掃、植栽や草刈り、道路本体の舗装や橋梁などの補修工事などがあります。

 

交通誘導規制作業

高速道路のメンテナンスを行う際は、一定期間交通規制をしながら工事や作業を行うことで、年間の交通渋滞を削減しています。

また、逆走防止対策などの交通規制を安全に進めるために、矢印板やラバーコーン、交通看板などを設置し車を安全に誘導しています。

 

 

緊急対応

 

・災害、悪天候時の緊急輸送路の確保

災害対策基本法の改正により、大雪や大地震などの時は放置された車両や渋滞で緊急車両の通行が妨げられる場合は、車を移動するなど通行ルートを確保します。

冬の気象条件が厳しい地域などは、路面凍結をしないように凍結防止剤の散布や除雪作業を行っています。

また除雪車両を早めに増強したり、位置情報システムの採用や関係機関との連係プレーでスムーズな通行が出来るように対策しています。

視認性を保つために防雪柵や自発光スノーポールなどの設置なども行います。

 

・交通事故復旧作業

ガードレールや縁石や遮音壁やガードケーブル、ガードケーブルの支柱などはしっかりと強度を高め、速やかな補修が必要です。

これらの対応の遅れは、人命にも関わり次の大惨事を引き起こしかねないので、迅速かつ早期に復旧活動を行います。

 

 

植栽作業

 

・植樹や薬剤散布

中央分離帯やパーキングエリア、サービスエリアなどに多く植えられている植栽。

ドライブの時の快適な環境や休憩する際の安らぎを提供するとともに、最近では二酸化炭素を減らす効果が注目されています。

周辺の環境からの緩衡地帯(※)の役割もしています。

※緩衡地帯…衝突や衝撃を和らげるために設けられた空間

 

・草刈り芝刈り

心地よい都市環境を保護するためにも堤防や道路ののり面などに生えた草を人の手や草刈り機などで取り除きます。害虫の発生も防ぐ必要があります。

作業中はガードレールなどを傷つけないように、道路付近では機械の回転で小石などが飛んでいかないようにシートで保護するなどを行い、通行車両に害が及ばないように作業します。

 

・伐採作業

伐採作業は、道路建設予定地や道路を通行する際に邪魔になる場合や、樹木の寿命で枯れ木になったり大きくなりすぎたりして構造物に悪影響を及ぼす場合、利便性や安全性をキープするために必要な業務です。

なおかつ、都市緑化や公的な場所であることを考慮して、歩行者の安全面に注意しながら行います。

 

・防草シート工事

草刈りや伐採をした後に防草シート工事は都市の景観を損ねないように行う仕事です。

特殊な素材のビニロールシートを風や雨に飛ばされないようにM型ピンでがっちり止め、1枚1枚が役目を果たすように接着剤でくっつけます。

最後に検査して合格できたものだけが完成と認められます。

 

・剪定

植物の生育の為、道路にはみ出してしまうなど支障となる枝や葉を剪定します。

業務は道路の内側だけでなく外側も行います。作業中は走行中の車に迷惑が掛からないように安全に気をつけて行います。

 

まとめ

高速道路は長年使用し続けると色々な不具合が出てきます。

適切なメンテナンスを行い常に安全を保たなくてはなりません。日本の大動脈である交通の安全を支える重要な仕事と言えます。

 

MTテクニカルジャパンではNEXCO中日本が運営する高速道路のメンテナンス業務を請け負っています。

高速道路利用者へ「安全で安心」にご利用して頂けるように日夜メンテナンス業務に従事しています。

未経験、幅広い年齢層の方々を募集していますので、一度お問い合わせください。